ルールメイキングプロジェクトでは、今年度は髪型・化粧・アクセサリーの校則の見直しに向けて活動しています。少し詳しく書きますので、生徒のみなさんや保護者のみなさんもぜひ一緒に考えてもらえたらと思います。
これまで、校則見直しを中心に担当するルールメイカーたちは生徒へのアンケート結果や保護者との対話もとに、「髪型・化粧・アクセサリー」についてのルールの改善案を作成しました。先日は先生との対話会を実施、また終業式では、現時点でこの改善案および、今この改善案で問題になっている点などについてルールメイカーから説明を行い、この日の放課後行われる「生徒対話会」に参加してほしいと強く呼びかけました。
放課後に実施した対話会にはルールメイカー以外に4名の生徒が参加してくれました。
参加してくれた生徒のみなさん、ありがとうございます!
対話会時点での、ルールメイカーの原案(おおまかな方向性)は、
・髪型…染髪は禁止・ 縮毛矯正等のパーマを認める
・メイクは、普段は禁止。行事やイベント時に各行事の実行委員に委ねる
・アクセサリーは禁止(腕時計、飾り付きのヘアゴム、カチューシャは認める)
というものです。
(※対話会時点での原案で、まだ何も決まってないことに注意して下さい)
対話会では、
髪型については、身だしなみとして必要な部分は極力認めていく方向性などが出され、縮毛矯正やストレートパーマを認めていく必要性が確認されました。一方で髪の健康の問題や進路との兼ね合いなどからパーマ全般を認める必要があるかは検討が必要という意見もありました。
また、化粧については普段の学校生活で、化粧を認めることは、化粧に時間がかかることや金銭面で化粧の購入がエスカレートしていくことなどから課題が大きいことが確認されました。一方で、写真をとるときのコンプレックスを隠したいという生徒や、イベントのような行事のときなどは化粧をしたい、という意見もあることから、運営する委員会がOKする行事では、認めても良いのではないかという意見が出ています。
アクセサリーについては、学校が認めることで高価なものを買いたくなる気持ちがエスカレートすることや、(アクセサリーにひっかかるなどによる)活動時の怪我・紛失・盗難などのトラブルの心配などを踏まえ基本的に、禁止でよいということが確認されました。
一方で、日常で「必要・役立つ」という観点から、腕時計・カチューシャ・ヘアゴムなどは許可する方向で良いという意見が出ました。
基本的にはルールメイカーの原案自体は、保護者との対話を重ねながらよくまとめられている、ということになったのですが、この日もっとも議論になったのは、
自分さえ良ければ違反しても良いという考えで行動する人も一定数いる現状の中で、さらなる自由化に踏み切ることが、「何をしても良い」という雰囲気につながり、ルールを守らない人が今より増えてしまうのではないか
という心配についてです。
これまでのルールメイキング活動により、他校に比べてずいぶん自由度が増している小津中の校則ですが、その中で、
「校則について話し合いを続けている人がいることへの思いを汲み取ってもらえておらず、自分勝手な行動に走ってしまう生徒が少なくない」
といった意見も出ました。
また、生徒全員や保護者を十分巻き込んだ議論ができていないことで、当事者意識をもって校則を考えている生徒が多いとは言えないことについても話し合われました。
「今回の生徒対話会の参加生徒が少ない点も気になる」
「これらのルール変更について生徒一人ひとりの当事者意識を高めることに成功していない」「そのため、このまま安易に自由化に踏み切ることには心配がある」
という意見が出ていました。
その後、どうしたら、それぞれのルールについて多くの生徒が当事者意識が持てるのかを話し合いましたが、そのためにはルール作りに全員が参加する姿勢をより高めることが必要で、生徒一人ひとりが話し合いに参加する必要があるという意見が出ました。
今後、ルールメイカーたちは、発信の機会を増やすとともに、生徒全員が考える機会を設けるなどして、生徒一人ひとりが議論をつくし、自分たちで決めた、という感覚が学校全体に広がることを条件にしていくなど、慎重にルール変更を進める方針です。